Metaが実験的出会い系動画サービス「Sparked」を閉鎖

TechCrunch Japan

Meta(メタ)は、2021年以降、テストを続けてきたビデオを使ったスピードデーティングアプリを終了することを、同サービスのユーザーにメールで伝えた。2021年4月、当時Facebook(フェイスブック)と呼ばれていた同社は、新しいデーティング(出会い)サービス「Sparked」をテストしていることを正式に認めた。同サービスは社内の新製品開発チームであるNPEチームが開発した。ユーザーが相手のプロフィールをスワイプして相手を見つける近年のデーティングアプリと異なり、Sparkedの狙いは、1対1のスピードデーティングによる意外な発見をオンラインサービスにもたらすことだった。

Sparkedでは、デート希望者はあらかじめ決められたイベント中に自身の地域内の人たちと、短時間の「ビデオデート」を繰り返していく。開発チームはシカゴをはじめとする選ばれた地域でサービスをテストした他、1年を通じて何回かの「グローバル」デートナイトや、LGBTQユーザーや特定の年齢グループなどの層に特化したイベントを開催した。

画像クレジット:Meta

Sparkedのユーザーは、まず4分間の短いビデオデートでおしゃべりをして、うまくいけばその後10分間のデートができる。デート希望者は自分の電話番号、メールアドレス、Instagramアカウントなどの連絡先情報を相手に伝えることもできる。

Metaは当時Sparkedについて、ビデオデーティングがどのようなものになるかを評価するための「小規模な社外ベータ」テストだと説明していた。

しかし、2021年夏Sparkedは、ビデオチャットをともなわない別の種類のオンラインデーティングを実験し始めた。オーディオデーティングだ。何回かの「オーディオオンリー」のデートナイトを開催し、そこではユーザーは互いにおしゃべりできるが、ビデオには現れない。偶然ではなく、そのすぐあとFacebookの主要なデーティングサービスである、Facebook Dating(フェイスブックデーティング)も、Audio Dates(オーディオデート)という新機能を公開し、同じように出会った相手とオーディオチャットする仕組みを提供した。

そして今、Sparkedは店じまいしようとしている。同社はテスト参加者宛のメールで、サービスは2022年1月20日に終了することを告げた。

「私たちは2020年の終わりに、みんなが善意に基づく体験を通じて好きな相手を見つける方法の1つとしてSparkedの開発を始めました。以来、みなさんからの絶え間ない助言とフィードバックのおかげで、多くのことを学び、改善し、人と人との繋がりを作ってきました」とメールに書かれている。「多くの優れたアイデアがそうであるように、成功するものもあれば、Sparkedのように、終わらなくてはならないものもあります。

このメールは、Sparkedが「成功」した「多くの優れたアイデア」に入らなかったことを示唆しているようにみえる。

Metaの広報担当者にコメントを求めたところ、Sparkedユーザーにメールで伝えた以上に追加することはないという返事だった。

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同社はユーザーに対して、閉鎖される前にSparkedのウェブサイトから各自の情報をダウンロードする方法を提供している。1月20日以降は、全ユーザーのアカウントが削除される。

Metaがこの実験を中止することに驚きはない。NPEチームのプロジェクトの中で、スタンドアロンアプリとしてMetaで永住の地を得たものはほとんどない。これまでに実施してきた中途半端なテストの数々には、通話アプリミームメーカーの他、TikTok(ティックトック)や Twitter(ツイッター)、Clubhouse(クラブハウス)といった人気ソーシャルアプリの類似品もあった。現在、米国App Storeで今も生きているNPEプロジェクトは3つだけ、ラップミュージックに特化したTikTokライクなアプリ、BARS(バーズ)、協力して音楽を作るアプリ、Collab(コラボ)、およびカップル向けアプリのTuned(テューンド)だ。

ちなみに、Facebookによるさまざまなデーティングの取り組みは、先行サービスと比べて成功しているとはいえない。The Verge(ザ・バージ)が2021年春に行ったMetaのFacebook Datingアプリ広告の分析を見ると、Facebookは数百万人のユーザーをさまざまな都市でFacebook Datingユーザーへと転換させることに苦闘している、Facebookアプリ内で直接利用できる機能であるにもかかわらず。

そしてこれに関してMetaはパンデミックのせいにすることはできない。トップクラスのデーティング・アプリは、パンデミック中に人々がバーチャル・デーティングを活用したことで利用が急増し、2021年にもそれが続いた

Facebookは自社のFacebook Datingサービスについて数値を公表しておらず、Facebookアプリの組み込み機能であることから、他の方法で利用状況を知ることはできない。

継続的投資のハードルを越えられなかったに違いないことに加えて、会社が消費者向けの新たなソーシャル体験だけでなく、新興市場にもっと力を入れていく方針を進める中、SparkedはNPEチームの新たなビジョンと必ずしも一致していない。

NPEグループはナイジェリアのラゴスにオフィスを作り、アジアにも人員を配置している。さらに同グループは、小規模な起業家たちにシード・ステージ投資を行うなど新しいアイデアを外部に求めようとしていることを最近発表した

画像クレジット:Sparked

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Source: TechCrunch Japan

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